(24E)イルミネーション

 配信日2021.12.10

 今回は、フローランテ宮崎のイルミネーションです。夜景であり暗いので、4コマ全て感度は400にして、ズームレンズを装着したカメラは三脚に載せて使用しています。

 

 まず1コマ目は普通の撮り方です。

フローランテ宮崎、2014.01.11(土)、18:08
フローランテ宮崎、2014.01.11(土)、18:08

 以下で紹介する撮り方は、全て「露光間ズーミング」です。技術的な説明が多いので、分かりにくい部分は軽く流して写真を楽しんでください。

 まず、次の2コマ目は、1コマ目の乗り物(ここでは「SL」と言うことにします)の反対側から撮っていますので、SLの向きが左右逆になっています。

 さて、被写体(SLと、その手前の乗り物)の光跡は写真中央から外に向かって伸びているように見えます。

フローランテ宮崎、2014.01.11(土)、18:18
フローランテ宮崎、2014.01.11(土)、18:18

 この写真は、カメラをシャッター速度(=露光時間)優先の設定にした上でシャッター速度を3.2秒とし、まず望遠側(被写体がより大きく映る方)で構図を取った上でシャッターを押して(撮影を開始して)、シャッターが切れるまでの間、レンズのズームリングを広角側(より広範囲の被写体が映る方=被写体がより小さく映る方)に回し続けたものです。

 写真の中央(最広角側)で乗り物の形が明確になっているのは、広角側でリングを回すのを止めてからシャッターが切れるまでの間の露光時間が他と比べて少し長かったことによります。

 

 次の3コマ目は、2コマ目とは逆に、乗り物の形が外側で明確になっています。そのため、外から内に向かって光跡が伸びているように見えます。

 これは、まず広角側(より広範囲の被写体が映る方=被写体がより小さく映る方)で構図を取った上でシャッターを押して(撮影を開始して)、シャッターが切れるまでの間、レンズのズームリングを望遠側(被写体がより大きく映る方)に回し続けたものです。

 写真の縁側(最望遠側)で乗り物の形が明確になっているのは、望遠側でリングを回すのを止めてからシャッターが切れるまでの間の露光時間が他と比べて少し長かったことによります。

フローランテ宮崎、2014.01.11(土)、18:18
フローランテ宮崎、2014.01.11(土)、18:18

 

 次の4コマ目は、当時、ネット上の友人が「各駅停車」と名付けてくれました。そのサイトは、その後にサービス停止され、今は見ることができません。

フローランテ宮崎、2014.01.13(月)、19:15
フローランテ宮崎、2014.01.13(月)、19:15

 これは、シャッター速度を上の2コマ目と3コマ目の2倍に近い6秒に設定し、途中途中でズームリングを止めたことで得られた画像です。

 さらに、シャッター速度を10秒に設定して各駅停車の回数を多くしたことで、ツリーの数を倍の8個にした写真を撮ることができました。

 なお、選んだ感度のもとでシャッター速度優先の設定をした時に、カメラが被写体の明るさを計測して自動で決めた絞り値(F値)は、2コマ目はF18、3コマ目と4コマ目F29、ツリーを8個にした写真はF36でした。

 実は、こんなに絞る必要はないので、撮影中にF値が幾らになったかをチェックしておけば、感度を当初設定した400から200や100ぐらいに落としていたでしょう。イルミネーションでは大きいF値の悪影響は私には認識できませんが、昼間の一般的な写真では画質への悪影響(画質の鮮明さが失われ、全体にぼけた画像になる回折現象)が生じるとされています。