自宅のある団地の中のスーパーで買い物を終えて出ようとした瞬間、ドア付近にいる蝶のサナギに気付きました(私は別のドアから入店しましたので、入店時に見過ごした訳ではありません)。
このような場所では無事に羽化できるかどうか心配になりました。「私を連れ帰って」と懇願しているかのようでした。
そもそも、この近くの何かの葉っぱに卵として産み付けられ、そこで葉っぱを食べて大きくなり、その後、羽化するまで蛹として移動せずに過ごす場所を求めて、ここにやって来たはずです。
ここは適切な場所ではなかったものの、最早ここで糸を張るしかなかったのでしょう。
そこで、店員さんに話をした上で、糸を切って連れ帰り、ベッドを造って寝かせました。
前回の「(B02)羽化の瞬間」では詳細を省きましたが、ツマベニチョウを羽化させた経験から、羽化後は翅(はね)が出来上がって飛べるようになるまで掴まるための枝が必要ですので、枝を置きました。
翌朝、ベッドの寝心地はどうだろうかと見ると、寝返りを打っていました。上の写真と比べれば、90°ぐらい時計回りに回転しています。
サナギの色が、羽化直前のツマベニチョウのようには変わっていないので、羽化までにはまだ相当の日数があると高をくくっていたら、それから5日後に覗いた時には既に下がっていました。
枝に掴まっている写真は1枚しか撮れませんでした。後で図鑑を見ると、アオスジアゲハでした。